たろちんの感情の奴隷ブログ

やむを得ず社畜と化したたろちんが、お金にならない文章を思いついたときにだけ更新されるプレミアブログです。

30代以上のめんどくさい音楽ファンのために「踊ろうマチルダ」のダイマをする

こないだ夏フェス行ってきたんすよ。SWEET LOVE SHOWERってやつ。山中湖のロケーションが好きで毎年行ってるんですけど、今年も楽しかったんですけど、僕ももう31歳なわけで。もうすぐ32歳なわけで。やっぱだんだん最近の音楽がわかんなくなって、フェス行っても「天気よくてビールうまくて楽しいな。あと音楽とか流れるし」って感じになってくるわけですよ。楽しんでるメインがピクニックになってる。

SLSは新旧のいいアーティストが出るいいフェスなんです。今年は大トリがゆずで、何を隠そう中学のときにゆずを聴いて音楽を聴き始めた僕的には初めて生ゆずを見れて感動したわけです。でも僕がファンだった時のゆずは「もうすぐ30歳」とかいう曲を歌ってたころのゆずなわけで、わしもう30過ぎとるがな、みたいな。ゆず40歳になっとるがな、みたいな。そりゃフェスのバンドたちに「まだ踊れるかー!」とかアジられても「腰痛いっす……」ってなるわ、みたいな感じで切なくなったわけです。

これは僕のノリが悪くなったというより腰が悪くなっただけなのでオドループしてる若者たちには怒らないでいただきたいのだけど、そんなベガ立ちでフェス見るマンの私が近年愛しているミュージシャンの1人があんまりフェスとか出ない「踊ろうマチルダ」なのです。



5秒くらい聴いてもらえればわかるけど、声がもうド渋い。「マチルダ」の響きで女性アーティストを連想する人もいるかもしれないけど「踊ろう」とシャルウィーしていることからわかるようにおじさんです。基本弾き語りのソロ。元ネタはオーストラリア民謡の「Waltzing Matilda」。

表題曲(?)の歌詞がいい。日本とも外国とも取れる世界観で10代の労働とか失恋とかの物語を歌ってる。せっかく希望を抱いて都会に出てきたのに、こんな日々だとマチルダと手を取り合っていないと道に迷ってしまうから「踊ろうマチルダ」というわけ。「目的地までは程遠い」からとマチルダを誘ったのに最後は「目的地なんてどこにも無いさ」と着地する。いいよね。

ちなみに元ネタの「ワルチング・マチルダ」も切ない放浪者の歌で、寂しいから毎日抱きしめてる毛布に「マチルダ」って名付ける話。今日はこの話だけでも覚えて帰ってください。



僕がマチルダで1番好きな曲。理由は「見ようと思って見た空は空じゃない」「行き先なら風が決める じゃあその風すら道に迷ってしまった時は誰が風向きを教えるんだろうか?」とか僕の心のやらかい場所を締め付けるフレーズがギュンギュンだから。

1番好きな曲と言ったけどそのへんは季節によって変わります。そういう歌なんだと思ってる。



唯一出てるライブDVDのラスト曲(この動画とは違う)。「もう少しだけ君といたいと言っちゃ駄目かい もう少しだけ夢見てたいと言っちゃ駄目かい」って歌を最後に歌うのが最後っぽくてよい。別にそういうエビバディ的な歌じゃなくてむしろ微妙な関係の恋人との1on1な感情を歌った真逆の歌なんだけどフェスで「踊れー!」って言われると「今は大丈夫っす……」って冷めちゃうひねくれおじさん的にはそういうとこも好きです。「落ち着かないならシガレットに火をつけてやるよ ついでに冷めた君の冷めたハートにも火をつけてやるよ」って言われると「つけてー!」って言います僕は。



そのライブDVDの一部が紹介されてる動画。ギター、ウッドベースアコーディオンフィドルっていう絶妙な編成がよい。いいお客さんとメンバーに囲まれてマチルダがめっちゃノってるのでみんなギネス飲みながらこのDVD見てほしい。



マリッジブルーの逆の歌。いい歌なので自分の配信とかでよく流してたら「オイラと結婚してくれ」を「ゴリラと結婚してくれ」に空耳した皆さんが喜んで「ゴリ婚」とか言い出した曲です。この場で全員踊ろうマチルダに謝罪してください。

これはマチルダが知り合いの結婚式に送った映像らしい。全体的に酔っぱらっててめっちゃピースフルでいい。楽しそうな人たちを見るのが好きです。


いかがでしたか?
そんな踊ろうマチルダの7年ぶりの新譜「新しい夜明け」が9月20日に発売されます! これは今すぐ買わないとですね!!!


などとGoogleの検索結果で3番目くらいに出てくるクソアフィサイトみたいなまとめでこのダイマを終わります。「踊ろう」と言われると素直に踊れない、そんな人に「踊ろうマチルダ」を聴いてほしい。なんて正直に言うのはダサいし恥ずかしいので。